Monday, September 04, 2006

LYON - VIENNE (2005/6/30 - 2005/7/1)



<Lyon - Vienne>
15:40 リヨン・パールディユー駅に到着。
この駅は、10数年前、ミラノ発でTGVで利用したはずなのだが、長距離バスに乗り換えただけだったので、ぜんぜん記憶がない。
パールディユー駅からこの日の最終目的地であるヴィエンヌに向かうため、もう1つのリヨンの主要駅、リヨン・ペラーシュ駅まで向かわなければならない。

地下鉄かトラムというものでいくのが良いようだ。
最初、トラムの駅をさがしたが、見つからず、大きなモールの中にある地下鉄に辿り着いた。
若い駅員男性にぺラーシェに行きたいと伝えると、地下鉄の乗り換えの方法を教えてくれたが、2回の乗換えで直通がない。
トラムの駅はここから近いのか尋ね、地下鉄とどちらが便利かきいてみると、「トラムのほうがより簡単で、モールの外すぐ前にストップがある」と親切に教えてくれた。

実は、トラムは、ジュゴンのようなフェイスの2両編成の路面電車
ここパールディユーでは駅というより、停留場に発着する。
事前にチケットを購入して乗車したが、たまたまなのか、乗車したトラムには車掌がおらず、ノーチェック乗り放題状態だった。
トラム乗車20分間、17:00前に、ペラーシュ駅に到着。
さっそく、駅最寄のホテル、「HOTEL NORMANDIE」にチェックイン。

美食の街といわれるリヨンだけに、久しぶりに美味しいものを食べたいところだったが、そこを我慢して、ヴィエンヌまでの往復チケットを購入。
19:00 ヴィエンヌ行き各停電車に乗車した。
いよいよ、最終目的、ヴィエンヌ・ジャズ・フェスティバルの開催地に到着だ。
ヴィエンヌの駅から10分ほど歩き、期待満々でメイン会場の遺跡ローマン・シアターに入った。
中世ローマ時代の遺跡ということもあり、歴史を感じさせる。
今夜は、ジャズフェス3日目だ。

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フランスのローヌ・アルプ地方、フランス第2の都市、リヨンの南にヴィエンヌがある。
ヴィエンヌでは、今年、6月28日から7月13日まで第25回目のジャズ・フェスティバルが開催された。
第25回目の出演アーティストは、

 Biréli Lagrène Trio,Richard Galliano Septet,McCoy Tyner
 Pat Metheny Group, Chick Corea & Touchstone,BB King,
 Oscar Peterson,Medeski, Martin and Wood,
 Maceo Parker With Pee Wee Ellis & Fred Wesley,
 George Clinton and the P-Funk, Ibrahim Ferrer,
 Omara Portuondo,Tania Maria Brazil Quartet ....etc 

前半が、コンテンポラリー/スタンダード・ジャズ系、中盤がブルースファンク系、終盤がキューバ、ブラジルなどのワールド・ミュージックでプログラムされている。
今年のラインナップは、特に充実していたと思う。
本当は、Pat Metheny Group,Chick Corea,Medeski, Martin andWood あたりを見てみたかったが、スケジュールの都合で6月30日のステージを見ることにした。

メインステージのローマン・シアターは、古代ローマ時代の劇場の遺跡。
半すり鉢形状の素朴な石造りで、半径30メートルくらいの野外ステージだ。
印象は、思ったより、劇場がこじんまりしていることと、座席の石がゴツゴツと荒く、風化 していて歴史を感じたこと。
なんでも座席の石は、1箇所だけ偉いヒト用に別の石を使っているそうだ。

6月30日のラインナップは、
Steps Ahead,Chano Dominguez Sextet,Sara Lazarus Quartet
の3組のアーティスト。

20:00すぎに、ヴィエンヌ・ジャズフェスの主催者と思われる初老の男性が登場。
今夜のラインナップを紹介した。 
ここで、ステップス・アヘッドのマイケル・ブレッカーの名前が、頻繁に出てきていた。
後で分かったが、マイケル・ブレッカーが病気のため、代役がでるという内容だったようだ。

-オープニング・アクト- <Sara Lazarus Quartet> 
Sara Lazarus           (voc)
Alain Jean-Marie     (p) 
Gilles Naturel          (b) 
Steve Williams        (ds) 

サラ・ラザルスは、アメリカ出身、フランスで活躍中のニューボイスらしい。
曲は、英語のスタンダード・ジャズ。
サラのボーカルは、軽やかかつ腰のある声で、説得力があった。
観客の反応も良かった。スタンダード4曲とアンコール2曲のステージ。
"S’Wonderful" の演奏が印象に残った。
Dreyfus Jazzより、"Give Me The Simple Life"というアルバムを出している。

<Chano Dominguez Sextet> 
Chano Dominguez       (p) 
Blas Cordoba             (voc) 
“El Pirana”                  (perc) 
Mario Rossy               (b) 
Marc Miralta     (ds) 
Tomas Moreno “Tomasito”  (dance)

チャノ・ドミンゲスは、スペイン、アンダルシア出身のピアニスト。
1992年より、リーダーとして、アルバムを発表している。 
最新作は、2002年発表、"Oye cómo viene" 
この日のステージは、ピアノ・トリオに加え、向かって右側にパーカッション、右手前の椅子にボーカル、ダンサーが陣取る異色のSextetの構成。
どんな演奏なんだろうと予想できなかったが、これが期待以上だった。
演奏は、スペインのパッションで会場を包みこむくらいのエナジーを感じさせるもので、ビジュアル的にも正統なピアノトリオにジプシーのような怪しいスタイルのパーカッション、フラメンコスタイルの男性2人という組み合わせのコントラストが面白い。
なかでも、フラメンコのハンドクラップとジャズの融合には、ゾクゾク した。
パット・メセニー・グループの 「FIRSRT CIRCLE」のイントロを思わせた。
あの変拍子のルーツはここにもあったか。。。と感じさせた。
ダンサーは、中央で一見静かではあるが、情熱を感じさせるフラメンコを披露する。。。見事なショウだった。

残念ながら、この日、翌日朝の便で日本に帰ることになっていたので、宿泊先のリヨン行き 最終電車に乗ることにし、メインアクトのステップス・アヘッドを見ることをあきらめた。

1時間後、急に天候も悪くなり、土砂降りの雨が降ってきたので、この判断、正解だったかもしれない。

ヴィエンヌ・ジャズ・フェスティバルの最大の印象は、街がフェスティバル1色といった雰囲気 ではなかったこと。
駅からローマン・シアターへ向かう道にフェスティバルのマーケティングや関連スタッフの人達、お店などほとんどなく、どこか活気がない。
4年前に、訪れたスイス、モントルー・ジャズ・フェスティバルに比べ、ローカルなイベントの 印象が残った。

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翌日、7月1日、朝9時、帰途につくため、シャトルバスで、リヨン・サンテグジュペリ空港に向かった。リヨン・サンテグジュペリ空港は、リヨン中心部より、シャトルバスで約1時間の距離にある。近代的な羽を持った建造物が印象的だ。
空港内は、さほど広くはない。

12:15発 ブリティッシュ・エアウェイズで、ロンドン・ヒースロー  ターミナル4に約1時間後に到着。(この時、久しぶりにタラップで飛行機から滑走路に降りる経験をした。)
空港内のバスでターミナル1&2に移動し、フライト・コネクションで荷物検査を受けた。
4年前は、乗り継ぎの時間が1時間あまりしかなく、このフライト・コネクションの渋滞でかなりあせったことを思い出す。
今回は、時間に余裕はあったが、やはり、荷物検査は長蛇の列。
今回も30分以上時間がかかった。

そして、定刻どおり、15:25発、BA008便で、日本の帰途についた。

今回の4日間の南仏旅行、合計7都市と訪れるといった強行スケジュール。
移動の多い旅行だったが、行きたかった場所や都市、いろんな出会いもあり、収穫が多かった。

南仏は、また訪れたいし、旅行におすすめだ!!

MARSEILLE (2005/6/30)



<NICE出発(TGV)>
朝、7時に起床。すぐに朝食をとり、8時前には、ホテルをチェックアウトした。
フランスパンがあまり、好みではない(いい加減うんざりしてきていた)ので、パンにハムとチーズ、そしてゆで卵をサンドし、ほおばったが、これがなかなかイイ。

フロントで、今回の滞在で、良い部屋を割り当ててくれたことを、Thaoさんに礼を言って、また今度、ニースに来るときは世話になりますと握手をして、Alber 1er を後にした。
4年前、スイスのモントルーにジャズフェスを見に行ったときに泊ったホテルもメールのやり取りを何度か行って予約をしたが、オーナーがそのことを覚えてくれていて、心地良いもてなしをしてくれた。
今回は、フランスなので、あまり、そのようなことは期待していなかったが、このとき、よい2泊だったと思えた。
つくづく、星の数に関係なく、アットホームな雰囲気のホテルはいいなと感じた。

昨夜、駐車しておいた、プジョー307に乗り込み、ニース・ヴィル駅に向かった。
途中、前日に立ち寄ったBPガスステーションで給油をし、駅のHerz で車を返却。
こちらのレンタカー、返却時も、日本のレンタカーとシステムは、大分違う。
まず、走行距離、燃料の状態、などを記入する用紙を渡され、それに記入させられる。そして、車は、指定された駐車場まで置きに行かなければならない。
ニース・ヴィル駅のHerz の場合、駅隣接の公共駐車場の6Fだった。
これだと、時間に余裕がないと、焦っていたことだろう。
駅に到着し、前日、手配しておいたTGVのチケットを手に、TGVに乗車した。

9:24 定刻どおり、二ースを出発、マルセイユに向かった。
約10年以上ぶりに乗ったTGVだが、発進が超スムーズで乗り心地が良かった。
今回、座席は、Windowシートを押さえたのだが、残念ながら、海とは反対側だった。
(ニースからマルセイユに向かう場合、海側は、下1桁が "1"or "3"のシート)

前日、車で通ったアンティーブからニースに向かう湾岸道と線路が併走する場所やカンヌを過ぎてから、サント・ロペのあたりまで、時折、景色の良い車窓が臨める。

<MARSEILLE 途中下車>
11:59 マルセイユ・サン・シャルル駅に到着。
マルセイユ・サン・シャルル駅は、高台に立地していて、コートダジュール、プロヴァンスとリヨン、パリを結ぶターミナルの役目をはたしている。
建物そのものも19世紀を思わせる石造りの階段とエントランスの門構えなど随所に歴史を感じさせる。
マルセイユに途中下車したが、リヨンに夕方までに着きたかったので、2時間程の滞在。最初の目的は、名物、ブイヤベースを食そうと思っていたが、思ったより大きな街で、港まで歩いているうちに時間が過ぎてしまい断念。
街の景観は、南仏というより都会の1都市といった感じ。映画「TAXI」の舞台になっただけあり、大きな道や入り組んだ道も多く、車で走ってみたいなと感じた。
ギャラリー・ラファイエットが入っている大きなショッピングセンターで軽食をとり、旧港の周辺を散策した後、駅に向かい坂道を引き返した。

13:52 リヨン・パールディユー駅に向けて、TGVに再び、乗り込んだ。

Saturday, September 02, 2006

MONACO (2005/6/29)



<6月29日 NICE - MONACO>

ニースのプロムナード・デサングレに再び戻り、シャトーのある丘を越えて、ニース港に出て、モナコ方面の道を進んだ。ニースからモナコに抜ける道のうち、
絶景といわれるニース-モナコの峠越えルートを選んだが、これがもう、
断崖絶壁の 超~ 絶景!!! 

一生に一度は通ること、お勧めする。

海岸にもっとも近いコースなのだが、標高800mから1kmはあるのではないかと思う道が続く。
モナコに向かう登りルートは、右車線ということもあり、ついつい地中海を見下ろす右側に目が行ってしまう。右10m先は崖になっていて、その先は奈落の底のような場所もあり、ほんとにスリル満点だ。途中に展望台があったので、一時停車して、地中海を見渡してみたが、やっぱり、運転中の景色のほうが断然よかった。

30分ほどで、この絶景の峠を越え、F1でおなじみのモナコに入った。
モナコは、正式名「モナコ公国」という国で、当然、道を走っている車のプレートも、モナコの赤いドットのあしらわれたものが増えてきた。

もうすぐ、モンテカルロ(中心地区)に入ろうとする所で、渋滞になった。
どうも前の車が故障した模様。5台ほど前の30代くらいの女性ドライバーの車がエンストしているようだ。。。一つ前のカブリオレの男性ドライバーはイライラしている。

そのとき、2台前のクロカンの40代とおもわれる男性ドライバーが、車のトランクの中から工具を取り出し、エンストしている女性の車に駆け寄っていった。。。。。数分後、トラブル解決して、渋滞が解消した!
なんというジェントルネスだろう。。。。かっこよかった。見習いたいものだ。

それにしても、あの瞬発力は、プロの仕事に見えた。
この1件は、今回の旅での収穫のひとつだった。
男は、頭でいろいろ考えるより、時には、行動力が大切だなと。。。

モンテカルロでは、中心部の手前で路上パーキングに車を停めて、グランカジノやモナコ港を見て回った。そして、せっかくだから、F1コースを走ろうと思い、地図を頼りに車を走らせた。
いろいろ走り回り、おなじみのヘアピン・カーブ、そして例のトンネルを走ることができた!!
ヘアピン・カーブ周辺には、側道が赤白ストライプになっていたり、F1マシンのオブジェがあったり、2ヶ月前のグランプリの余韻をすこし、感じさせてくれた。

本当は、モナコは夜景が、きれいなので滞在して見てみたかったが、ニースに戻ることにした。
そして、20時ごろ、ニースの宿泊ホテルのすぐ近くにきた付近で、事件が起きた!
路上駐車をしていた40代位の女性ドライバーの車に、突然、若い男が助手席のドアを開けて車中のカバン(荷物)を強盗したのだ!!
20mくらい前での事件だったが、男が強引にカバン奪い取り逃げて走るのが見え、それを女性が追いかけるが見えた。突然の出来事で唖然とした。
近くにいた知り合いと思われる男性は、車にロックをして、後を追いかけていった。

まだ、外は明るいのに、このようなことは、やっぱり、起こるものなんだと感じさせられた。
治安がよくないんだとちょと怖くなり、すぐさま、助手席のドアをロックをした。

それから、車のガソリンを入れておこうと給油所を探したが、どこもクローズしていた。
翌日7時からオープンしているよと 立ち寄ったBPのステーションのおじさんが教えてくれた。

21時前、車を公共駐車場に停めて、今回のコートダジュール湾岸ドライブを終了した。

Friday, September 01, 2006

ANTIBES (2005/6/29)



<6月29日 Antibes>

8時起床。ホテルで朝食をとり、今回の旅の一番の目的、コートダジュール海岸線ドライブに向けて、ホテルを後にした。

Alber 1er とガーデンを挟んで建っているメリディアン・ホテルに入っているHarzで、プジョー307をレンタルした。
日本でも、数回、旅先でレンタカーを借りた経験があるが、海外は、初めて。
まず、戸惑ったのは、車のチェックアウト。地下の公共駐車場のB4Fの428に停めてあるからと車のキーと駐車券を渡された。 それで終わりかよ?!
と突っ込みたくなる、かなりアバウトなサービスだった。
もしかしたら、車のチェックをするので、店舗の前で車を停めてとのことを言っていたのかもしてないが。。。

左ハンドル・右車線になれるのは、そんなには時間がかからなかった。
ただし、フランスの信号機には、戸惑った。。。
車道の右側に低く縦型に立っている。
街の美観を損ねないようにとの配慮かもしれないが、これが、慣れるまで認識しにくかった。
日本の信号は、嫌でも前方を見ていると視界に入ってくるが、ニースの市街地の狭い道では、右側を注意していないと、つい見逃してしまいそう。
実際、2回、無視しそうになり、ヒヤリとした。まず、翌日のTGVのチケットを受け取るため、ニース・ヴィル駅まで車を走らせた。実は、この時、車の時計と自分の腕時計の時差が1時間あることに気づいた。

フランスは、イギリスとの時差が1時間早いということは、車を借りたのは、9時ではなく、10時だったんだ!!
その後、ニース・エトワールというショッピングセンターで、サンドウィチ と ぺリエ をテイクアウトして軽い食事をとり、12:30頃、アンティーブに向けて出発した。

プロムナード・デサングレを東に走らせること40分。アンティーブ市街を通り抜け、 隣の観光地ジュアン・レパンに着いた。
海岸に近い場所の路上パーキングに車を停めて、ビーチがある海岸線を歩いてみたが、ここの浜辺は、砂浜でこじんまりしているが、完全にリゾート風情を漂わせていた。

ほとんどが、プライベートビーチの中、1箇所、狭いパブリックビーチがあったが、ヒトが多すぎて入っていくのは、かなり気が引けたので、街を散策することにした。

特に、見るべきところはなかったので、アンティーブに戻ることにし、車に戻った。

2週間後には、ここで、ジャズ・フェスが開催される。その時期なら楽しめるんだが。。。。
ニース方面という標識を頼りに、アンティーブ方面に向かったが、これが、ラッキー にも思わぬ道にでることができた。。。
線路の南側にでて、アンティーブ駅前を通りすぎ、しばらく、走ったところで、海岸線が開けてきた。
                            ”NICE COTE MAR”
確かこのような標識がでていたと思う。
左に線路が走り、右に海を臨む数kmにわたる1直線の道。
この日、TGVと併走することができるとは夢にも思わなかった。

想像通り、いや、それ以上の爽快感!!
海があまりにもきれいだったので、海岸線の路肩に車をとめて、石の浜辺に出た。
右手には、丘があり、茶色の要塞のような建物が建っている。


青い海に青い空。

とっても、気持ちがいい!

石の浜辺には、親子連れが2、3組いたが、かなりすいている。
約1時間ほど、ぼんやり、日光浴をして浜辺で寝そべっていた。

そして、16:00頃、この日の最終目的地のモナコに向けて、車を走らせた。